自己理解が大事だと聞くことは多いのに、いざやろうとすると、何から始めればいいのかわからなくなることがあります。
自分の強みを考えようとしても、うまく言葉にできない。
過去を振り返ろうとしても、どこを見ればいいのかわからない。
自己分析を始めたはずなのに、途中から「自分って何なんだろう」と余計に迷ってしまう。
そんなふうに感じたことがある人は、少なくないと思います。
自己理解という言葉はよく使われますが、実際には少し広すぎる言葉です。
そのため、「ちゃんとやらなきゃ」と構えるほど、かえって手が止まりやすくなります。
4タイプノートでは、自己理解を自分を決めつける作業ではなく、今の自分がどこで無理しやすいかを整理する作業として考えています。
この記事では、自己理解の方法がわからない人に向けて、考えすぎずに始められるやさしい整理の手順を紹介します。
自己理解が難しく感じるのは、正解を探しすぎるから
自己理解が難しいと感じる大きな理由のひとつは、「本当の自分」を一気に見つけようとしてしまうことです。
自分の性格、向いている仕事、強み、弱み、人間関係の傾向。
そうしたものを一度に整理しようとすると、情報が多すぎて苦しくなります。
しかも、自分は場面によって反応が変わるので、きれいに一つの答えにまとまらないのが普通です。
たとえば、仕事では慎重なのに、趣味の場では大胆なこともあります。
人によっては、親しい相手の前では自然に話せるのに、大人数の場だと急に疲れやすくなることもあります。
そう考えると、「これが本当の自分です」と一言で決めること自体に無理があります。
だから自己理解では、最初から正解を当てようとしない方がうまくいきます。
大切なのは、ぴったり言い当てることではなく、「自分にはこういう傾向がありそうだ」と少しずつ輪郭をつかんでいくことです。
その方が、自分にもやさしく続けやすくなります。
自己理解の第一歩は「疲れやすい場面」を知ること
自己理解というと、強みや長所を探すことから始めたくなるかもしれません。
もちろんそれも大切ですが、最初の入口としては、自分が疲れやすい場面を知ることの方が役立つことがあります。
なぜなら、人は「うまくできること」よりも、「しんどくなりやすい場面」に反応パターンが出やすいからです。
たとえば、急な予定変更が重なると強く疲れる人もいます。
人に気を使いすぎる場面で消耗する人もいます。
考えをまとめきれないまま進めると苦しくなる人もいれば、逆に考えすぎて動けなくなることで疲れる人もいます。
こうした疲れ方には、その人なりの傾向があります。
それを見つけるだけでも、自己理解はかなり進みます。
「自分は何が得意か」はすぐに言えなくても、
「こういう場面のあとにどっと疲れる」は案外見つけやすいものです。
自己理解の最初の一歩としては、次のような問いを持ってみると整理しやすくなります。
「どんな人と一緒にいると疲れやすいか」
「どんな仕事の進め方だと無理が出やすいか」
「何が起きたときに、気持ちが乱れやすいか」
ここが見えてくると、自分を責める材料ではなく、自分の扱い方のヒントが少しずつ増えていきます。
自己理解は「過去の出来事」より「反応のクセ」を見ると進みやすい
自己理解の方法として、過去を振り返ることはよく勧められます。
たしかに、これまでの経験を見ることには意味があります。
ただ、過去を細かく整理しようとすると、しんどくなったり、うまくまとめられなかったりする人もいます。
そんなときは、出来事そのものよりも、そのとき自分がどう反応したかを見る方が進めやすいことがあります。
たとえば、同じ失敗をしたときでも、
「早く立て直そう」と動く人もいれば、
「なぜこうなったのか」を深く考え込む人もいます。
「周りに迷惑をかけていないか」が一番気になる人もいれば、
「次に同じことを避けるにはどうしたらいいか」を先に考える人もいます。
この違いは、出来事そのものよりも、自分の反応のクセをよく表しています。
自己理解がうまくいかないときは、「何があったか」だけを追うのではなく、
「そのとき自分は何に一番反応していたか」を見てみる。
この視点に変えるだけで、自分の傾向がかなりつかみやすくなります。
4タイプで自己理解すると、無理しやすい場所が見えやすくなる
4タイプノートでは、自己理解の入口として、反応パターンを4つの方向から見ていきます。
それが、安定型・共感型・思考型・突破型です。
安定型は、見通しや安心感を大事にしやすいタイプです。
丁寧さや継続力が強みですが、急な変化や予測しづらい状況では疲れやすいことがあります。
共感型は、人の気持ちや場の空気を受け取りやすいタイプです。
やさしさや気配りが魅力ですが、人に合わせすぎることで自分が消耗しやすい傾向があります。
思考型は、考えて整理し、納得してから進みたいタイプです。
言語化や判断の精度に強みがありますが、考えすぎたり、曖昧なまま進めることに負担を感じやすかったりします。
突破型は、まず動く力や切り開く力を持つタイプです。
推進力が魅力ですが、勢いが先に立って空回りしたり、周囲との温度差で疲れたりすることがあります。
この4タイプは、性格を固定するためのものではありません。
今の自分がどこで無理しやすいかを整理するための見方です。
「自分はこれだ」と断定するより、「今はこの傾向が強そうだな」と見る方が、自己理解にはちょうどいいことが多いです。
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自己理解を進める3つのやさしい手順
自己理解を難しく考えすぎないために、まずは次の3つの手順で進めるのがおすすめです。
一つ目は、疲れやすい場面を3つ書き出してみることです。
人付き合いでも、仕事の進め方でも、予定の変化でもかまいません。
「自分はこういう条件で負担が増えやすい」と気づけるだけで、かなり整理が進みます。
二つ目は、そのとき自分が何に一番反応していたかを見ることです。
相手の感情なのか、先の見えなさなのか、曖昧さなのか、思い通りに進まないことなのか。
ここを見ると、自分の反応のクセが見えてきます。
三つ目は、その傾向を責めずに名前をつけてみることです。
たとえば、「自分は人に合わせすぎやすいのかもしれない」「納得感がないとしんどくなりやすいのかもしれない」「急な変化に負担が出やすいのかもしれない」といった形です。
この段階では、完全に正確である必要はありません。
少しでも使える仮説になれば十分です。
自己理解は、一度で終わる作業ではありません。
少しずつ、自分の反応を見つけていく作業です。
だからこそ、最初から立派にまとめようとしない方が続きます。
自己理解で大切なのは「自分を責めないこと」
自己理解をしていると、見たくない部分も見えてきます。
人に流されやすいこと、考えすぎること、急ぎすぎること、変化に弱いこと。
そうした部分に気づくと、「やっぱり自分はダメなんだ」と感じてしまうこともあるかもしれません。
でも、本来の自己理解は、自分を責めるためのものではありません。
むしろ、自分を責めすぎなくていい理由を見つけるためのものです。
たとえば、人に気を使いすぎて疲れるなら、それは思いやりが強いからかもしれません。
考えすぎて動けないなら、それは雑に決めたくない気持ちがあるからかもしれません。
急な変化で苦しくなるなら、それだけ丁寧に整えたい気持ちがあるのかもしれません。
見方が変わると、同じ性質でも意味が変わります。
欠点だけに見えていたものが、条件次第では強みにもなりうるとわかります。
その視点が持てるようになると、自己理解は急にやさしいものになります。
自己理解は、自分を決めることではなく扱いやすくすること
自己理解の方法がわからないときは、何か特別なことをしなければいけないように感じるかもしれません。
でも実際には、もっと小さなところから始めて大丈夫です。
どんな場面で疲れやすいのか。
何に反応しやすいのか。
どんな条件だと少し楽になるのか。
そこを少しずつ見つけていくだけでも、十分に自己理解は進みます。
4タイプノートでは、安定型・共感型・思考型・突破型という4つの方向から、今の自分の反応パターンを整理できるようにしています。
それは、自分を決めつけるためではなく、自分を少し扱いやすくするためです。
自己理解は、自分を一言で説明できるようになることではありません。
自分に合わない頑張り方を減らして、少しでも楽に進めるようになることです。
自分のことがまだよくわからなくても大丈夫です。
わからないからこそ、少しずつ整理していけばいい。
その積み重ねが、自分を責めないための土台になっていきます。
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自分のタイプを具体的に知りたい方は、「自分のタイプはどう調べる?性格を決めつけずに整理する3つの方法」もあわせてどうぞ。
考え方のクセを仕事にどう活かせるか気になる方は、「思考型に向いてる仕事とは?考えすぎる人が力を発揮しやすい働き方」も参考になります。